プロ野球の守備の名誉を象徴するゴールデングラブ賞は、シーズンを通して最も守備で活躍した選手に贈られる栄誉ある賞です。

しかし、ファンの間では「ゴールデングラブ賞はどうやって決めるのか」という疑問の声も多く、選考基準や投票方法に関心が集まっています。
実際にゴールデングラブ賞は、専門記者よる投票で決定される仕組みとなっており、データだけでなく印象や評価も反映される点が特徴です。
そのため、「守備成績が良い選手が選ばれない」といった意見が生まれることもあります。
また、「ゴールデングラブ賞がおかしい」と言われる理由や、ベストナインとの違いを理解することで、受賞結果への見方が変わってきます。
どうやって決めるのかを知った上で、歴代の最多受賞者やポジション別の名手ランキングを振り返ると、結果から浮かび上がってくる守備のスペシャリストたちの努力と歴史を快く受け入れることができるでしょう。
この記事で、ゴールデングラブ賞をより深く楽しんでいただければ幸いです。
ゴールデングラブ賞はどうやって決める?
ゴールデングラブ賞は、プロ野球で最も守備に優れた選手を選出する賞であり「プロ野球担当記者による投票で決められる賞」です。
ゴールデングラブ賞がどうやって決めるのかというと、全国の新聞、通信社、テレビ局、ラジオ局に所属し、5年以上現場で取材を続けている専門記者が電子投票を行い、得票数の最も多い選手が受賞します。
投票は各リーグごとに行われ、投手、捕手、内野手4名、外野手3名の計9名が選ばれます。
さらに、ゴールデングラブ賞がどうやって決めるのかに関しては、投手や捕手など各ポジションで一定の出場基準を満たしていることが条件です。
選考対象となるための出場基準は次のとおりです。
| ポジション | 選考対象基準(2024年基準) |
|---|---|
| 投手 | 規定投球回数以上投球(例:143イニング)またはチーム試合数の1/3以上登板(約47試合以上) |
| 捕手 | チーム試合数の1/2以上捕手として出場(約71試合以上) |
| 内野手 | チーム試合数の1/2以上1ポジションの守備に就いていること |
| 外野手 | チーム試合数の1/2以上外野手として出場 |
選考の際には、失策数や補殺、盗塁阻止率などの守備成績だけでなく、記者の現場での印象も重視されます。
三井広報委員会が主催し、電子投票システムによって公正かつ透明性の高い形で集計されている点も特徴です。
ゴールデングラブ賞がおかしいと言われる理由3つ
ゴールデングラブ賞が「おかしい」と指摘される理由は、主観的な投票、知名度や打撃成績の影響、そして不透明な投票内容の3点にあります。
まず、ゴールデングラブ賞は記者投票で決められるため、守備指標やデータよりも印象が重視される傾向が強く、「守備のうまさが数値に現れている選手が選ばれないのはおかしい」との声が上がります。
次に、打撃力やチーム成績など本来の守備評価とは関係ない要素が影響する点も問題視されています。
また、引退選手や出場数の少ない選手に票が入るなど、投票の信頼性に疑問を持つ人も多いです。
こうした状況から、ゴールデングラブ賞は「守備の名手を表彰する賞」として高い注目を集めながらも、「おかしい」と言われることも少なくないのです。
ゴールデングラブ賞はこの選手が取れないのはおかしいってより、どうしてその選手に票入ってるのって感想が強い。
— サカシタ(alias) (@Sakashita_3279) November 12, 2025
だから記者の方々の投票理由(選考理由)はぜひ聞いてみたいよね。
ゴールデングラブ賞の結果に阪神勢が多かったことに対して
— 全力虎党!宵咲さん。阪神優勝!9/7現地組 (@Yoi_Tigers) November 12, 2025
・指標見てない
・イメージ票
・優勝補正
って言ってる奴が1番指標見てない説。
批判するやつに「こっちの方が指標上〇〇だ!」って言ってる奴がほぼ居ないwwwww
このような意見があり、ゴールデングラブ賞の選考基準や投票方法の見直しを求める声が毎年のように高まっています。
ゴールデングラブ賞とベストナインの違いについて
ゴールデングラブ賞は「守備力に優れた選手」を表彰し、ベストナインは「シーズンを通して総合的に最も活躍した選手」を選ぶ点が最大の違いです。
ゴールデングラブ賞とベストナインの違いは、評価の対象と目的にあります。
ゴールデングラブ賞とベストナインの違いのまとめは次のとおりです。
| 項目 | ゴールデングラブ賞 | ベストナイン |
|---|---|---|
| 対象 | 守備力に優れた選手 | 打撃・走塁・守備の総合的に優れた選手 |
| 選考基準 | 守備の巧さ、守備率、守備指標(失策、補殺など)に重点 | 打率、本塁打、打点などの攻撃成績を重視 |
| 選考方法 | プロ野球記者による投票 | プロ野球記者による投票 |
| 表彰人数 | セ・パ両リーグで計18名(外野手は3人選出) | セ・パ両リーグで計19名(パで指名打者も選出) |
| ポジション区分 | 外野は3人(レフト・センター・ライト区別なし) | 外野は3人(レフト・センター・ライト合計3人) |
| 創設年 | 1972年 | 1940年(1947年以降毎年選出) |
| 主催 | 三井広報委員会 | 日本野球機構(NPB) |
| 受賞者の傾向 | 守備のスペシャリストが選ばれやすい | 攻守両面でバランスよく活躍した選手が選ばれる |
ゴールデングラブ賞は守備力を中心に、守備率や失策数、補殺数などの守備指標が重視されます。
一方、ベストナインは打撃成績や走塁、チーム貢献度といった攻撃面が評価の中心であり、打率や本塁打、打点の数字が大きな決め手となります。
両賞ともにプロ野球担当記者による投票で決定されますが、ゴールデングラブ賞は守備専門、ベストナインは総合評価という明確な違いがあります。
守備のスペシャリストである菊池涼介さんや甲斐拓也さんのように、両方を同時受賞する選手も多く、攻守両面での実力を証明する称号としてファンからも高く評価されています。
ちなみに、ベストナインの発表は11月下旬ごろが見込まれます。(2024年は11月25日発表)
ゴールデングラブ賞ランキング
ゴールデングラブ賞の歴代ランキングでは、守備の名手たちが積み重ねた実績が際立っています。
ゴールデングラブ賞の最多受賞者やポジション別の最多記録を知ることで、日本プロ野球の守備力の歴史がより深く理解できます。
ゴールデングラブ賞は毎年、各ポジションの守備で最も優れた選手に贈られるため、長年安定した守備を見せた選手が上位に名を連ねています。
中でも福本豊さんや伊東勤さん、駒田徳広さんなどが最多受賞記録を持ち、その功績は今なお語り継がれています。
ここでは、最多受賞者ランキングやポジション別の最多記録、さらに複数ポジションでの受賞者について詳しく紹介します。
最多受賞は誰?受賞回数ランキング
プロ野球のゴールデングラブ賞で最多受賞を誇るのは、阪急ブレーブスで活躍した福本豊さんです。
福本豊さんは1972年から1983年まで12年連続で受賞し、歴代単独最多受賞記録を保持しています。
驚異的な守備範囲と正確な送球能力を兼ね備え、外野守備の名手として長年高い評価を受けました。
受賞回数ランキングのまとめは次のとりです。
| 順位 | 選手名 | 受賞回数 | ポジション | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 福本豊 | 12回 | 外野手 | 阪急ブレーブス (現オリックス・バファローズ) |
| 2 | 伊東勤 | 11回 | 捕手 | 西武ライオンズ |
| 2 | 秋山幸二 | 11回 | 外野手 | 福岡ダイエーホークス |
| 4 | 山本浩二 | 10回 | 外野手 | 広島東洋カープ |
| 4 | 駒田徳広 | 10回 | 一塁手 | 横浜ベイスターズ |
| 4 | 古田敦也 | 10回 | 捕手 | ヤクルトスワローズ |
| 4 | 新庄剛志 | 10回 | 外野手 | 日本ハムファイターズ |
| 4 | 宮本慎也 | 10回 | 遊撃手 | ヤクルトスワローズ |
| 4 | 菊池涼介 | 10回 | 二塁手 | 広島東洋カープ |
| 10 | 王貞治 | 9回 | 一塁手 | 巨人 |
| 10 | 平野謙 | 9回 | 外野手 | 西武ライオンズ |
| 10 | 大島洋平 | 9回 | 外野手 | 中日ドラゴンズ |
捕手として伊東勤さんが11回、外野手として秋山幸二さんが11回で続きます。
セ・リーグでは山本浩二さん、駒田徳広さん、古田敦也さん、菊池涼介さんらが10回で並び、守備の名手として知られています。
ゴールデングラブ賞の最多受賞者たちは、長年にわたる安定した守備力と野球センスでチームを支え、プロ野球の歴史に名を刻んだ存在です。
ポジション別最多受賞選手
ゴールデングラブ賞のポジション別最多受賞者を見ると、守備の名手たちが並びます。
リーグごとのポジション別最多受賞者は次のとおりです。
【パ・リーグ】
| ポジション | 選手名 | 受賞回数 | 所属 |
|---|---|---|---|
| 投手 | 松坂大輔 | 7回 | 西武ライオンズ |
| 捕手 | 伊東勤 | 11回 | 西武ライオンズ |
| 一塁手 | 複数回受賞該当なし | ||
| 二塁手 | 辻発彦 | 8回 | 西武ライオンズ |
| 三塁手 | 松田宣浩 | 8回 | ソフトバンクホークス |
| 遊撃手 | 源田壮亮 | 7回 | 西武ライオンズ |
| 外野手 | 福本豊 | 12回 | 阪急ブレーブス |
【セ・リーグ】
| ポジション | 選手名 | 受賞回数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 投手 | 西本聖 | 8回 | 読売ジャイアンツ・中日ドラゴンズ |
| 投手 | 桑田真澄 | 8回 | 読売ジャイアンツ |
| 捕手 | 古田敦也 | 10回 | ヤクルトスワローズ |
| 一塁手 | 駒田徳広 | 10回 | 読売ジャイアンツ・横浜ベイスターズ |
| 二塁手 | 菊池涼介 | 10回 | 広島東洋カープ |
| 三塁手 | 中村紀洋 | 7回 | 横浜DeNAベイスターズ |
| 三塁手 | 金本知憲 | 7回 | 阪神タイガース(広島東洋カープでは受賞なし) |
| 遊撃手 | 山下大輔 | 8回 | 横浜大洋ホエールズ |
| 外野手 | 山本浩二 | 10回 | 広島東洋カープ |
新庄剛さんは阪神タイガース7回・日本ハムファイターズ3回
まず外野手部門では阪急ブレーブスの福本豊さんが12回で圧倒的なゴールデングラブ賞最多受賞記録を誇ります。
続いて捕手部門では西武ライオンズの伊東勤さんが11回でゴールデングラブ賞最多受賞者です。
三塁手ではソフトバンクホークスの松田宣浩さんが8回で歴代最多となっています。
遊撃手部門では元横浜大洋ホエールズの山下大輔さんが8回受賞し、安定した守備力を示しました。
セ・リーグでは外野手の山本浩二さん、二塁手の菊池涼介さん、一塁手の駒田徳広さん、捕手の古田敦也さんらがそれぞれ10回でポジション別最多受賞を記録しています。
どの選手も長年にわたり守備のスペシャリストとして高く評価され、日本プロ野球の守備力の象徴と言える存在です。
複数ポジションで受賞した選手
ゴールデングラブ賞を複数ポジションで受賞した選手は、立浪和義さん、宮本慎也さん、藤田平さんです。
複数ポジションでの受賞という偉業が成せるのは、守備の万能さが際立つ特別な存在だからです。
最も有名なのは立浪和義さん(中日)で、二塁手3回・三塁手1回・遊撃手1回と3つのポジションでゴールデングラブ賞を獲得しています。
複数ポジションで受賞した記録としては史上最多であり、どの守備位置でも安定した守備力を発揮した点が高く評価されました。
また、宮本慎也さん(ヤクルト)も遊撃手として6回、三塁手として4回の合計10回受賞しており、複数ポジションで守備の名手として認められた代表的な選手です。
さらに、藤田平さん(阪神)も遊撃手3回と一塁手1回の計4回受賞し、ポジションの違いを超えた守備力の高さを示しました。
ゴールデングラブ賞で複数ポジションを受賞することは極めて難しく、守備技術だけでなく柔軟な対応力やチーム貢献度が求められるため、これらの選手はまさに野球界の職人といえる存在です。
まとめ
ゴールデングラブ賞は、守備で最も優れた選手を称える重要な賞であり、野球界における名誉の象徴となっています。
ゴールデングラブ賞をどうやって決めるのかという点では、専門記者による投票が中心であり、客観的なデータだけでなく、現場での評価や印象も大きく反映されます。
そのため、ファンの間では時に「おかしい」と感じられる結果になることもありますが、それこそが現場の視点を重視した選考の特徴といえます。
また、ベストナインのように打撃成績で選ばれる賞とは異なり、ゴールデングラブ賞は守備技術と安定感が問われる点が魅力です。
さらに、福本豊さんや伊東勤さんなどの最多受賞者の実績からは、長年にわたって守備を極めてきた選手の努力が伝わります。
ゴールデングラブ賞をどうやって決めるかを理解することで、選手の見えない努力や評価の背景をより深く感じ取ることができます。



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